窒化処理鉄製品ご使用のしおり

はじめに

調理物が焦げ付いてとれない!使って一晩でサビた!
そんなことにならないために・・・初めて鉄製品を使う方は必見!ご使用前に必ずお読みください。鉄製品を正しく使っておいしい料理を作りましょう!

※お読みになった後は、必ず保管してください。

鉄の性質

●鉄製品の良いところ

耐久性が高く、長く使える!

ふっ素樹脂加工のフライパンや鍋は、表面加工がはがれたら焦げ付きやすくなりますが、鉄製品は使い込むほどに油なじみが良くなり、焦げ付きにくい道具へと成長します。

サビや焦げが付いても、取り除いて油ならしを行えば、また元のように繰り返し使用できます。基本的な使い方さえ守っていれば使い込むほどに油がなじみ、何年にも渡り使用できます。金属ヘラも安心して使えます。

おいしい料理ができる!

熱をしっかり蓄え、食材に熱を伝えるので、炒め物はシャキッと、焼き物は香ばしく仕上がります。

●鉄はサビやすい金属です

夜に鉄製品を使って次の日にはサビていてびっくり!なんて経験はないでしょうか。ステンレスやふっ素樹脂加工製品と違い、鉄はサビやすい金属です。鉄製品がサビるのは、鉄製品に水・塩・酸が付着している事で発生します。

●窒化処理でサビにくくなりました

鉄に特殊熱処理を施す事で表面に安定した窒化鉄層が形成され、従来の鉄製品よりもサビにくくなりました。
※特殊熱処理により、特有の色ムラができる事がありますが、窒化鉄層は均一に形成されていますので、性能には問題ありません。

又、鉄製品を拭いた時に黒い汚れが付着する場合があります。これは特殊熱処理を行った時の酸化被膜(鉄分)の微粒子で、有害なものではありません。

●煮る・茹でる・蒸す調理はおすすめできません

煮る・茹でる・蒸す調理をすると、鉄製品の表面になじんだ油の膜が熱湯でとれてしまい、サビやすくなりますのでおすすめできません。ご使用になる場合は、調理が終わったら鉄製品が温かいうちに洗ってよく乾かし、油を薄く塗ってください。

●焦げ付きの原因

鉄製品はふっ素樹脂加工製品と違い、ご使用方法を間違えますと焦げ付きます。以下を参照し、焦げ付きにくく扱いやすい道具に育てましょう。

  1. 「油ならし」が不十分
  2. 調理時の油が足りていない
  3. 火力が強すぎる
  4. お手入れせずに放置した
  5. 洗剤で洗ってしまった
  6. 焦げを落としきれていない

※メーカーや機種により誤差があります。加熱時間は目安として使用してください。

ご使用前に

この製品は「から焼き※1」をしなくても、すぐにご使用できますが、以下の「油ならし※2」を行いますと、より焦げ付きにくくなります。
製造上、内面は細かい汚れが付着している事があります。最初に使用する時は食器用洗剤を付けて、スポンジ等で十分に洗い、水気を拭き取ってください。

※1…表面のサビ防止のための塗装を焼いて落とす事です。
※2…表面に油をなじませ、薄い油の膜を作り、焦げ付きにくくする事です。

鉄製品は油がなじんでいくと焦げ付きにくくなります。金気が気になる場合は、野菜くずを炒めてください。鉄特有の臭いがとれます。

油ならしの方法

  1. 中火で2〜3分加熱し、完全に水気がとんだ事を確認します。
  2. 火を止めて、多めの油(1/2〜1カップ)を入れます。
  3. 弱火で3分程度加熱します。(この3分間が油の膜を作る大事な時間)
  4. 火を止めて、余分な油をオイルポット等に戻します。
  5. キッチンペーパー等を使い、刷り込むように拭き取ります。※熱いのでヤケドに注意してください。

ご使用方法

鉄製品を上手に使いこなしている人達が調理の前に必ず行っているのが「油返し」という作業です。焦げ付きにくく調理できますので必ず行ってください。

※全体の温度を均一にする事と、表面に油をしっかりなじませる事が目的で、上手に使うための大切な作業です。

油返しの方法

  1. 中火で加熱します。
  2. 多めの油(大さじ3程度)を入れ、弱火で3分程度加熱し、十分に油をなじませます。
  3. 火を止めて、余分な油をオイルポット等に戻します。※フチに付いた油は拭き取ってください。
  4. その後、必要な量の油(小さじ1/2〜1程度)を入れて調理を始めます。

焦げ付きの原因①油ならしが不十分

使い始めは特に油が十分なじんでないので、しっかりと「油ならし」をしてから使いましょう。

焦げ付きの原因②調理時の油が足りていない

今まで、ふっ素樹脂加工のフライパン等を使っていて、今回、初めて鉄デビューした方は油の量を控えてしまう傾向があるようです。使い始めは特に油がなじんでないので、少し多めの油で調理し、徐々に慣らしていきましょう。

焦げ付きの原因③火力が強すぎる

火力が強すぎると急激に熱くなり、食材を焼き過ぎてしまいます。調理中の火加減は、少し控えめを心掛けましょう。

コツは、鉄製品を十分に温める事。煙が出る寸前位です。煙が出るまで熱すると油が傷むのでおすすめできません。

お手入れ方法

使い終わった鉄製品はすぐに洗って、水気をとばしてください。
※調理後は内容物を保存しないで、すぐに他の容器に移してください。料理を入れたままにしておくと料理の塩分や酸等によりサビ発生の原因になります。

  1. 鉄製品が温かいうちに、たわしやササラ※1を使い、お湯で洗います。
  2. 水気を拭き取り中火で加熱し、完全に水気をとばします。
    水分が付着したままですとサビの原因になりますので注意してください。
  3. キッチンペーパー等を使い、内側に油を刷り込むように塗ります。
    ※熱いのでヤケドに注意してください。
    ※水道水中の微量成分が残留し白い汚れ状に見える場合があります。人体に入っても問題ありません。

※1…ササラは、竹や細い木等を束ねて作られる道具で、たわしと同様に食器類の洗浄に用います。

焦げ付きの原因④お手入れせずに放置した

調理後、お手入れせずに放置した鉄製品は残った汁や食材で焦げ付きの原因になります。食材を全部お皿に盛り付けたり、容器に移しかえ、すぐにお手入れしてください。

焦げ付きの原因⑤洗剤で洗ってしまった

洗剤で洗うとせっかくなじんだ油が落ちてしまいます。汚れは、「お湯+たわし」で落としてください。汚れがひどく、食器用洗剤で洗ってしまった場合には必ず中火で加熱し、水気をとばしてから「油ならし」を行ってください。

洗剤を使うとなじんだ油が洗い流されてしまい、焦げやすくサビやすくなってしまいます。長い間使わない時は、油を塗って湿気の少ない場所で保管しましょう。

焦げ付きの原因⑥焦げを落としきれていない

一度、焦げ付いたところが何度も焦げるという場合は、焦げが完全に取れていない可能性があります。普通に洗って取れない焦げを見つけたら次の方法で取りましょう。
焦げたりサビてしまっても大丈夫!お手入れをすれば何度でも繰り返し使用できます。

焦げたりサビてしまったら

  1. フライパンの底を覆う位の水を入れます。
  2. 中火で加熱し沸騰させ、焦げ付きを柔らかくします。
  3. スチールたわしや金属ヘラで焦げ付きを擦り落とし、洗い流します。(落ちない場合は磨き粉を使用してください)
  4. 水気を拭き取り中火で加熱し、完全に水気をとばします。※水分が付着したままですとサビの原因になりますので注意してください。
  5. 最後に必ず「油ならし」を行ってください。お手入れをすれば何度でも繰り返し使用できます。

取扱上の注意

※この商品は家庭で調理するために使うものです。
※ご使用前に必ず各部に異常がないか事前に確認してください。

<注意>調理中は場所を離れないでください。火災の原因になります。
<注意>ご使用のコンロ・ヒーターの取扱説明書にそって正しく使用してください。

  • 調理中や直後は本体、取っ手が熱くなっています。必ずミトン等を用いてヤケドに注意してください。ヤケドの危険がありますので、特にお子様の手に触れないように注意してください。
  • 炎が底面からはみ出さないように使用してください。取っ手が焦げて危険です。異臭も発生します。又、隣接するコンロの炎が取っ手にあたらないように向きを調整してください。
  • 必要以上の空炊きをしないでください。空炊きは火災や本体の変形、取っ手の破損やヤケドの原因になります。
  • 空炊きをした場合に、水等をかけて急冷しないでください。変形の原因になります。
  • 鍋はコンロの中央部に乗せて安定させて使用してください。
  • 取っ手がゆるんだ状態で使用しないでください。脱落してヤケドの危険があります。ネジ止めの場合、ネジを締め直してから使用してください。
  • 取っ手のガタツキや破損に対し、改造や応急処置等の手当てをして使用する事は危険ですのでやめてください。
  • 縁まで水等を満たした状態で使用しないでください。
  • 吹きこぼれ、煮こぼれしないように使用してください。ガスの火が消えたり、調理器の故障の原因になります。
  • 電子レンジでは使用しないでください。電子レンジの故障や火災の原因になる事があります。
  • 高い所から落とす等、急激な衝撃を与えないでください。破損や変形の原因になります。
  • ストーブの上では危険ですので使用しないでください。
  • 調理後は内容物を保存しないでください。サビ発生の原因になりますので他の容器に移してください。
  • 効率良く加熱して頂くために、鍋の底に付いた水滴、異物や調理カス、汚れ等はきれいに拭き取ってください。

天ぷら・揚げ物料理をする場合

フライパン(玉子焼含)は天ぷら、揚げ物料理には、使用しないでください。油温が200度以上に達すると火災の危険があります。

  • 調理中は、絶対にそばを離れないでください。火災の原因になります。場所を離れる時は、必ず火を止めてください。
  • 油温を200度以上に上昇させないでください。又、火力は必ず中火以下で使用してください。油が引火する原因になります。
  • 油の加熱中に蓋をしないでください。油の温度が急激に上がり、蓋を開ける際に発火して火災の危険があります。
  • 調理中に油のつぎ足しをしないでください。火災の危険があります。
  • 少量の油で揚げ物をすると発火する恐れがあります。油量は適量にて使用してください。
  • 調理中は油の飛び散りに注意し、顔を近づけないでください。ヤケドの原因になります。

温度センサー付ガスコンロでの注意

コンロの中央部に乗せて温度センサーが確実に沈み込んだ事を確認してください。

鉄製品や食材が黒く変色する場合があります

山菜、ごぼう、ほうれん草等、アクの強いものを料理すると、鉄製品や食材が黒く変色する事があります。
これは、食材に含まれる「タンニン」と鉄が反応するためであり、有害なものではありません。

IHクッキングヒーターでご使用の際の注意

※底が丸いものはIHクッキングヒーターで使用できません

ガスコンロは、鉄製品全体を熱します。これに対し、IHクッキングヒーターはプレートに接した鉄製品の底面、それもドーナツ状部分だけを発熱させます。
発熱するドーナツ状部分とそれ以外の場所で大きな温度差が生じ、底面が熱膨張によって変形する事があります。

上手な使い方

火力(出力)を「弱」にしてしばらく加熱し、その後「中」へと徐々に強くしてください。底面の変形を防ぐ事に効果的です。
※いきなり「強」にしないでください。変形します。

  • IHクッキングヒーターでのご使用は、必ず中火以下で使用してください。最大火力でのご使用は本体変形及び器具の破損の原因になります。
  • 変形やガタツキが生じた場合は使用しないでください。
  • IHクッキングヒーターは電源を入れると急激に鍋を加熱するため、少量の油の場合数十秒で発火点に達します。そのため、下ごしらえ等少量の油で炒め物を行う場合は、油温が必要以上に上昇しないよう、火力(出力)を「中」以下で調理してください。
  • 鍋はヒーターの中央に置いてください。加熱中に「ブーン」といった音が生じる場合がありますが、IHクッキングヒーターと鍋の振動の波動が共鳴するために生じるもので、鍋の異常ではありません。
    ※IHクッキングヒーターのプレート表面に鍋の跡が付く場合があります。専用クリーナー等で取り除いてください。

一般家庭用の200V熱源に使用できますが、食堂、レストラン等の業務用熱源で高出力タイプのものは、変形の可能性がありますので、使用しないでください。
ガス火でも使用できます。

取っ手が《木製》の場合

  • オーブンでは使用しないでください。取っ手破損の原因になります。
  • ご使用状況により、ヒビや割れが生じる場合があります。割れが広がってきた場合は危険ですので使用しないでください。
  • お手入れの際、取っ手に水分が入らないように注意してください。

※製品改良のため、仕様の一部を予告なく変更する事があります。

商品に関するお問い合わせ先

和平フレイズ株式会社

〒959-1292 新潟県燕市物流センター2丁目16番地

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