フライパンからの臭いについて
みなさんは、フライパンで調理中に樹脂(プラスチック)が溶けた臭いがしたことはありませんか?
こういう異臭が発生する原因と、臭いが発生しない様にする為の方法についてご紹介いたします。
なぜ調理中に樹脂が溶けた臭いがするの?
コンロの火力が強すぎて、ハンドルの付け根付近が焦げているためです。
フライパンのハンドルは木製であったり樹脂製であったり金属製であったり色々な種類がありますが、 “樹脂(プラスチック)が溶けた臭い”がする場合、この異臭は樹脂製のハンドルが加熱される事により耐熱温度を超え、樹脂が焦げている状況と考えられます。
樹脂が溶けた臭いがする場合
ハンドルの付け根付近が焦げてしまっています。
樹脂が溶けた臭いがする場合、ガスコンロの火力が強すぎて炎が底面よりはみ出すような状態となり、ハンドルの付け根付近が焦げてしまうことで臭いが発生していると考えられます。
鍋やフライパンなど加熱を目的とした調理器具の樹脂製ハンドルにはフェノールという材質が多く使われています。フェノールは熱に強い材質ですが、耐熱温度を超えてしまいますと強いフェノール臭(樹脂が溶けた臭い)を出しながら焦げてしまいます。
フェノールは焦げても溶けたりすることはありませんが脆くなってしまい、ハンドルが欠けたり折れたりする原因になってしまいます。
ハンドルが焦げない様にするには?
適切な火力で調理するようにしましょう。
このような樹脂が焦げる異臭の発生を防ぐには、鍋やフライパンの底面から炎がはみ出さないようにガスコンロの火力を調整してください。
ガスコンロの火力は予想以上に強い場合があり、また直火が当たっていなくともあおり熱の温度は高温であっという間に樹脂の耐熱温度を超えてしまいます。特に径が小さい鍋や高さのないフライパンなどは注意が必要です。
弊社の鍋やフライパンに添付されています取扱説明書には
- 炎が底面からはみ出さないように使用してください。取っ手が焦げて危険です。異臭も発生します。又、隣接するコンロの炎が取ってにあたらないように向きを調整してください
という内容の記載を行っています。ご使用にあたっては中火以下で、底面から炎がはみ出さないように十分に注意してお使いください。
炎が底面からはみ出さないように使用してください。
火力を必要以上に強くして使ってしまいますと、ハンドルの損傷による異臭発生の原因になるばかりでなく、フライパンに施されているふっ素樹脂加工の劣化も早めてしまいます。
他にも異臭の原因はありますか?
ハンドル内部に侵入した水分が原因で異臭が起こる場合があります。
フライパンのハンドルは取り付け部分やフックとの継ぎ目が完全に密閉されていない構造のものがあり、こういった商品はお手入れの際などにハンドル内部に水が浸入する場合があります。
ハンドル内部や取り付け部分に水が浸入したままの状態になるとハンドル内部の金具や取付ネジがサビてしまったり、火にかけた際にハンドル内部の水分が加熱され高熱の蒸気になって異臭を発生させたりします。
こうして発生した高熱の蒸気がハンドルの樹脂部分を加熱する事によってフェノール臭(樹脂が溶けた臭い)が発生したり、長期間高熱の蒸気にさらされる事によって樹脂部分が膨張、収縮し亀裂や割れを起こす場合があります。
ハンドル内部に侵入した水分が
異臭・破損の原因になる場合がございます。
ハンドル内部に侵入した水分は取付ネジや金具が腐食する原因にもなります。腐食が進行すると最悪の場合、ハンドルが破損・脱落の可能性があります。
水分の侵入でハンドルが破損しない様にする為には?
取り扱い説明書の記載事項を守った上で、水抜き穴を下に向けて保管して下さい。
水分が侵入するのを防ぐ為に、フライパンをお手入れする際はつけ置き洗いをせず、食器洗浄機は使用しないで下さい。
またフライパンのハンドルや取付部分の金具には小さな穴が開いている商品がある事をご存じでしょうか?
ハンドルに開いた小さな穴。
これはお手入れなどでハンドルや取付金具の中に水が浸入してしまった場合、水が抜けやすくするために設けてある水抜き穴です。ハンドルにこの穴が開いているフライパンは、内部に侵入した水が抜けやすくなる様に必ず水抜き穴を下に向けて保管して下さい。
弊社の鍋やフライパンに添付されています取扱説明書には
- 取っ手下部に、水抜き穴を開けています。洗った後に取っ手内部に水が溜まっている事がありますので、十分に水抜きをしてから使用してください。
- 食器洗浄機には使用しないでください。又、つけ置き洗いは絶対にしないでください。取っ手部分から水が入り、取っ手内部のネジ・根元部分の腐食や再加熱の際に熱くなりヤケドの原因になります。
という内容の記載を行っています。これらの記載事項を守ってお手入れ・保管して下さい。
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